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ダークナイト [映画]

ダークナイト(2008米)を観ました。

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恐怖と混沌を愛する白塗りメイクの男、ジョーカーがゴッサムシティーに出現した。
対するは仮面の守護人バットマン、その善き協力者である警部補、そして若く人望厚い新任検事。
やがてその3者の前に、悪夢のような現実が次々に訪れる。
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darkknight006.jpg

面白かった。終わってみれば2時間半、でも長尺を感じさせなかった。
死後アカデミー助演男優賞を受賞したヒース・レジャーのジョーカーが目当てだったけど、
その他にもゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンと渋い役者が
いい味出してる。主役のクリスチャン・ベールもがんばってる。
物語は、原作アメコミ=勧善懲悪というイメージを、いい意味で裏切る奥深さをもっている。
(例えばこの映画のテーマのひとつである「善と悪の依存関係」は、ブッシュ時代の
対テロ戦争を想起して・・・という見方もできなくない。深読みすぎ?)
善悪をめぐる観念的なセリフもあるけど、狂気だからこそ本質をつくジョーカーという役が
そのセリフを言うことによって、あまり違和感を感じさせずにすんでいる。
そう、暗くて重いだけでなく、ちゃんとエンターテイメントに昇華しているのがこの映画の
いいところだと思う。
人の心のもろさをあざ笑い続けるジョーカー。
ジャック・ニコルソンもはまってたけど、ヒース・レジャーの演技は・・・演技に見えない、
やっぱすごい。

大衆に理解されぬまま暗黒の騎士の道を歩むバットマン。このラストもかっこいいなぁ。
暗いトーンではじまり、暗いトーンのまま終わる物語だけど、ほんの少しだけ救いも見える。
アクションシーンもCGも画面に迫力あったし、これは映画館で観るべき映画だったな、
と思いました。

で、興が乗ったついでに、ダークナイトの前作である「バットマン・ビギンズ」も観たわけですが。
うーん、こちらは・・・
まずヒマラヤの山頂にニンジャ学校があるという設定からしてずっこけ。
ニンジャの首領はケン・ワタナベ、申し訳ないけど、部下のリーアム・ニーソンのほうが貫禄ある・・・
なんかね、主役にしても悪役にしてもそれぞれの行動の動機が浅いっつーか。
正義の遂行集団「影の同盟」っていうのも、いまいち説得力がないし。
まあでも、ダークナイトで説明がなかった人間関係とか過去の設定がわかったのでよかったです。
(辛口になってしまうのは、それだけダークナイトの出来が良かったということでしょう)

145回TOEIC

今日、TOEICを受けてきました。
およそ8年ぶりです。
ぶっ続けで2時間、脳みそしびれました・・・

年明け、私が住むK市で2ヶ月間のTOEIC対策講座というのが催されまして、
1月中旬から3月上旬までの毎週日曜の午前中、そこに通ってました。
その間、家族にはいろいろ迷惑かけたと思います。ありがとうダンナ!
(このブログ見てないと思うけど(笑))

外国人の先生が英語で教えてくれる講座だったので、ぐうたら主婦の
私にとっては刺激的でした。
ほとんど英語なんだけど、先生は日本語も達者なので、難しいところは
日本語に言い換えてくれたりして、すごく質が高い講座だったと思います。

んで、まあ、せっかくだから、どのくらい英語力がついたのか、実際にテストを
受けてみようかと、今日受験してみたわけですが。

うん、たしかに、前回よりはリスニング聞き取れてるし、リーディングも解けた
気がする。
でも、まだまだわからない問題が多すぎるなぁ。時間も足りなかったし。

あまり結果には期待できないけど、ひとまず試験も終了。
これで一区切りつきました。

さーて、これから映画や漫画や本をあさりまくるぞーーー!
・・・明後日から子供は春休み突入だけど(TvT)

2009東京都交響楽団ニューイヤーコンサート [音楽]

先週1月3日、東京都交響楽団のニューイヤーコンサートに行ってきました。

私が持っているCDといえば一昔前のロックばかりで、ほとんどクラシックには興味がなかったん
ですが、落下の王国を観てからというもの、この映画に使われていた
ベートーヴェン交響曲第七番第二楽章
が延々と頭の中をループし続け、そのあげくカラヤンにカルロス・クライバー、はてにはベートーヴェン
のベストまで買って、何パターンもの七番ばかり聴いてました。
そしたら、東京都交響楽団が七番を演奏してくれると言うじゃないですか!
いそいそチケットをとり、新年早々うきうきと上野の東京都文化会館に向かいました。

2000人以上を収容する大ホールは満員でした。
ニューイヤーコンサートだからでしょうか。和服姿の女性もちらほら見かけます。素敵~。
私達の席は4階の最前列、オーケストラが全て見渡せる位置です。
指揮は大友直人。期待が高まります。

で、開演。
やっぱり、生の演奏は違いますね。良かったです。
楽器の細かい息づかい。指揮者の腕の動き。弦楽器の弓の波。揺れるようなフォルテシモ。
全ての観客が息を詰めるようにしてそれらを見守る。
音楽が生み出されているその場にいることの幸せ。これはCDを聴いているときにはないものです。
七番はテンポがもうちょっと速いほうが私の好みではありましたが・・・まあ、ささいなことです。
ティンパニーが目立ってて、ブラヴォーもらってました。

あと、七番のほかに結婚行進曲と展覧会の絵もやりました。
七番にいれこみすぎて疲れたせいか、展覧会の絵では中盤に集中力が切れてまぶたが落ちそう
になりました(^^;)
が、すぐに生き返ったので、迫力あるラスト部分の演奏はばっちり堪能することができました。

そういえば、何年か前にサントリーホールでブラームスを聴いたときも眠くなったんですよね。
ふだんTVや街角から流れる電子音に慣れた身にはクラシックの音はあまりに心地よいがため、
眠気をもよおしてしまうものなのだ・・・と勝手に結論づけていたんですが、今回七番を聴いてる
ときはちっとも眠くなりませんでした。
きっと事前に何度も曲を聞いていったことが影響しているのに違いありません。
いやほんと、好きな曲に集中できたあのひとときは、すっごく楽しかった。
クラシックを楽しむためには、事前の下準備が必須なんだな、ということを学びました。
次はベートーヴェンの五番を聴きに行きたいな~。
できれば1階か2階の良席で、思いきりババババーンと音を浴びてみたいです。

三国志 [漫画]

横山光輝「三国志」を読みました。 

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中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代(180年頃 - 280年頃)の興亡史。
この作品は「三国志演義」(史書をベースにして後世創作された通俗小説)を基にしている。
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たしか高校生のとき、三国志演義が面白いと聞き、その本を手に取ったことがあります。
誰の訳かは覚えてないけど、分厚いハードカバーで上下巻の二冊にまとめられていました。
それなりに覚悟して挑んでみたんですが・・・漢字の多さ、文書の硬さ、登場人物の多さに
打ちのめされ、早々に挫折。
最初の「桃園の誓い」の章だけ読んで手放してしまったという恥ずかしい記憶があります。
でもこの歳になって、やっぱり内容ぐらいは知っておきたいな、という気持ちがわいてきまして。
そしたらこの漫画を読んでる人に出会い、あ、もしかして漫画ならつらつらっと読めるかな、
と思いつき。
(マンガで分かる○○、みたいなノリですね(^^;))
で、全60巻、図書館で借りて三ヶ月で読了しました。

この作品が書き始められたのは三十年以上前、漫画としては少し読みにくいかなと思ってたけど、
そんなでもないです。
登場人物が多く、顔の見分けもつきにくいけど、それは鎧や甲冑の違いで判断する。
あとヒゲの形も重要(笑)
ごつごつの鎧武者達がズバッ、バシッとやりあって、血が飛ぶ、首が飛ぶ。荒々しい描写満載です。

そんな力と力のぶつかりあう場面もなかなかにして見ごたえがあります。
でも、この物語の真骨頂は頭脳戦にあるのです。
頭脳戦というとかっこよく聞こえますが、要するにいかに相手をだますかですよ。
奇襲とか密告とか寝返りとか、偽装とか虚言とか暗殺とかのオンパレード。
しかもそういう手段を使っても、あまり悪びれたところがない。
「汚い手」を使っても、勝てばいいわけです。

「三国志演義」に基づいているので、蜀の劉備元徳は正義の人、魏の曹操孟徳は悪辣な野心家、
というスタンスが徹底されてます。
しかし、それにしても、いかにも曹操が小悪党だなぁ。
普段は偉そうなのに、窮地におちいると「ひーっ」とか叫んで血相変えて逃げまくる。
後半、諸葛孔明のライバルという位置づけになる司馬仲達も、魏側の人間にしてはかっこよく
描かれてるじゃん、と思いきや、戦闘シーンでは「ひーっ」&逃走、だし。
以前、モーニングで連載されてた蒼天航路という漫画でかっこいい曹操の姿を見たことがある
だけに、蜀が善で魏が悪という決めつけ(それが一般的な見方なんだろうけど)をした描かれ方に
違和感を感じてしまうのでした。
劉備も蒼天~のほうが面白みのある人物像だったな。
三国志の劉備は「私は公明正大な人間です!」って看板を首からぶらさげてる感じで
ちょっといれこめない。
そもそものことを言っちゃうと、戦争の理由(劉備や孔明のこだわり)が漢王朝の復興である、
というのも、いまひとつぴんと来ないというのが正直なところ。
王朝の正統なんてさ・・・そんなのすぐひっくりかえるのに。
その争いのために何十万もの人間がばたばた死ぬわけですよ。
孔明が南蛮行のときに言っていた、蛮族に徳の政治を広めようとしているのだっていうところは
少し応援できたかな。

劉備・関羽・張飛の三人組が亡くなったあと、孔明と仲達の戦いが展開される。
実は、物語としては孔明・仲達の対決に絞られた後半のほうが読みやすくて面白かった。
漫画では蜀の滅亡までしか描かれてないけど、実は姜維がそのあともいろいろ活躍する
みたいですね。
えっ司馬仲達の孫が魏を倒して晋を立国するの?へぇぇ~。

人間ドラマとしては物足りない部分もあるけど、これだけ長大な物語を、しかも外国の遠い昔の話を
漫画にしたというのは凄いことです。
いや、だって、漫画ってちゃんと絵にしなきゃいけないから。
小説だと「峠」とか「甲冑」で済むけど、それを実際絵にして描かなきゃいけないとなるとちゃんとした
下調べが必要でしょうし。
作者も、この漫画が連載開始された1971年当時は日中の国交が回復してなかった時期だから、
資料集めも苦労したとあとがきで言ってました。

故事成語の勉強にもなりました。
なんとなく意味を知ってるだけのものも、その言葉の背景をストーリー上でなぞることが出来て
よかったです。
三顧の礼、水魚の交わり、泣いて馬謖を斬る。あと、死せる孔明生ける仲達を走らす、なんてのも。
苦肉の策っていう言葉も三国志の影響なんですね。

ひとまずこれで、三国志のエッセンスはかじれた気がして、満足です。
この作品は完成まで15年もかかったんですって。
ほんと、漫画にしてくれてありがとう横山先生!


落下の王国 [映画]

落下の王国(2006米)を観ました。

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昔々のロスアンゼルス、まだ映画は白黒で音がなく、それを観ることすらまれだった頃。
ある病院で、落ちて怪我をしたふたり-自殺願望を抱えている役者と、オレンジ畑で働く少女-
が出会う。
怪我のため動くことができない役者は、自殺用の薬を手に入れるために、少女を利用しようと
考える。
そして、少女の気を引くために思いついたのが、6人の勇者の物語。愛と復讐の叙事詩。
病室の狭いベットの上で、世界にたったひとつの作り話が幕をあける。
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生まれて初めて、同じ映画を2回映画館に観に行ってしまいました。
物語、映像、音楽、役者、どれも素晴らしかったです。

原題は、"The Fall"
落ちる、というと、試験に落ちるとか地獄に堕ちるとかネガティブな意味あいで使われるほうが
多いけど、この映画は、落ちてはじまる物語。
主人公は、木から落ちて腕を骨折した5歳の少女アレキサンドリア
(カティンカちゃん!前歯2本抜けてて小太りでニコニコ超かわいいー!)と、
映画のスタントに失敗して橋から落下し、足に大怪我を負った役者のロイ
(リー・ペイス!眉毛と二の腕の太さにフォーリンラブ!(笑))。

ロイの破滅的な欲望から紡ぎだされた思いつきの物語。
しかし想像力豊かなアレキサンドリアは、たちまちその世界に夢中になる。
繰り広げられるのは、めくるめく壮大な叙事詩。
そして、その物語が悲劇的な最後を迎えようとしたとき、アレキサンドリアが物語を救い、
同時にぼろぼろだった語り手ロイの魂をも救済する。
そう、ただの作り話が、人の魂を救い、再生させる。このくだりでもう私はやられちゃったわけです。

救われたのはロイだけではない。
アレキサンドリアは言う、「この怪我が治らなければいいのに、ずっとここでロイと一緒にいたい」
移民の彼女は入院前に父親を亡くしており、この先は残りの家族とともに果樹園労働者として
生きていかねばならぬ現実がある。
しかし、ロイの生み出した(やがてロイとアレキサンドリアでつむいでいった)物語によって、
アレキサンドリアは果樹園に戻ったあとも、その世界に新たな輝きを見出すことができる。
羽ばたけるアメリカーナ・エキゾチカ。

とにかく、画面が美しい。
4年以上かけて20ヶ国以上でロケをした、ナマの迫力がある。
CG全盛の昨今において、CGをほとんど使っていない。シンプルな画面である。
その自然の風景のなかで、石岡瑛子の衣装がくっきりと鮮やかに浮かび、目を楽しませる。
どの場面も一枚の絵に切り取ってしまえるほどきまっている。

これら映像の美しさについては各所でも賞賛されているが、音もまたいいのです。
ストリングスの多用も心地よいし、レントゲンマンと犬の咆哮の組み合わせも面白い。
そして、オープニングとラストに流れるベートーベン交響曲第7番第2楽章の旋律は、
耽溺への誘いに他ならず。

ラスト、白黒の映像には、映画へ身を捧げた名も無きスタントマンたちへの敬愛がこめられている。
またもやこみあげる涙。

ところどころ生々しかったり、残酷だったりする描写もあるけど、最後は温かい気持ちになれる
映画だと思います。
この監督はほんとにハートがある人なんだろうな。
前作のザ・セルでもそうだった。
劇中には心地よいものだけでなく、恐ろしさや醜さといったものも多く混在してるけど、
最後はこの上なく優美にしめくくる。

久しぶりに惚れてしまった映画でした。
しばらくこのまま、この熱にうなされていたいと思います。

白夜行 [ドラマ]

白夜行(2006TBSドラマ)を観ました。
(観たのは7月ですが・・・夏の思い出を忘れないうちにアップ)
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被害者側と加害者側、その両端に立つ少女と少年。
知恵をしぼり、環境から逃れ、呪縛から解き放たれようとふたりはもがく。
少年期を経て青年期、なお身を寄せ合うのは愛ゆえか、それとも共犯という楔のせいなのか。
太陽の下を手をつないで歩きたかった、ただそれだけだったはずなのに。
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脚本がうまい、映像がきれい。役者も申し分ない。
きっかけは山田孝之が狙いでレンタルして、もちろんそういった意味での満足感はあるけど、思いがけぬ収穫をしたのは女優陣でした。
奥貫薫、西田尚美、河合美智子、麻生祐未、八千草薫、もちろん綾瀬はるかも。
男優もよかったです。総じてこのドラマでの役者は、なんかしっとりとしててすごくいい。
原作を読んだ際はただひたひたと怖い物語というイメージがあったが、ドラマは原作の枠組みを壊すことなく、かつ、テレビドラマとして盛り上げるためにふさわしい肉付けをほどこしている。
堕ちて行く底を覗き込んだかと思えば、うっすらとした光(白夜の太陽のような・・希望?)が見えたり。
ひとつの回のなかだけでも、感情が大きく起伏して、もー、泣きました。

原作の小説ってこんな激しくて哀しい話だったっけかな、と、ここでもう一度原作を読み直してみたら、ドラマにでてきた要素のほとんどは原作にもでてきていたことを発見。
そこにあったのに見えなかった。これぞまさしくバカの壁です。
でもドラマのほうが(犯人側の心理・行状をつぶさに映像化してもらったほうが)わかりやすく心を打たれたな~。
勝手に区別するならば、原作はミステリー、ドラマ版は純愛物語。
私は純愛のほうにうるっと来てしまったということだと思います。
たとえお涙頂戴の改変だったとしても、見事にやられました。

(いま月・火の深夜に再放送やってますね~。
録ってるけど、またあの暗い世界にどっぷり浸かってしまいそうで・・・余裕のあるとき観よう(笑))

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のぼうの城 [本]

和田竜「のぼうの城」を読みました。
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戦国の乱世、天下統一を目指す秀吉の軍勢が、ついに関東に襲いかかってきた。
その圧倒的な武力の前に小田原勢が次々と敗北するなか、ただひとつ落ちなかった城がある。
埼玉県行田市に位置する「忍城」(おしじょう)。
その総大将は、領民から「のぼう様(でくのぼう」と呼ばれている男だった。
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久しぶりの時代小説
そりゃ現代小説に比べて漢字は多めだけど、凝りすぎた描写は少ないので非常に読みやすい。
各人物のキャラクターがはっきりしすぎるほど立っている中、「のぼう」だけはつかみどころを見せず、またそれが彼の懐の深さを演出している。
ストーリーも想像の斜め上をいく展開につぐ展開。
いやー、うん、面白かったっす。

実際の史実に基づいてるってところも、ぐっとくる。
桶狭間とか川中島とか有名な合戦以外にも、こんなエキサイティングな戦いがあったのかと、興奮しながら読みました。

カバーイラストがオノ・ナツメというのもうれしい。編集者に拍手!
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パンズ・ラビリンス [映画]

パンズ・ラビリンス(2006メキシコスペイン・米)を観ました。
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1944年スペイン、内戦後の混乱のなか、軍とゲリラの戦いは続いていた。
少女オフェリアと臨月の母。ふたりは険しい山道を登って最前線の戦地へと赴く。
そこには母の再婚相手でありオフェリアの新しい父となるビダル大尉と、ラビリンス(迷宮)が待っていた。
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先日、恵比寿までひとりで観に行きました。
この作品は今年のアカデミー賞で「傑出したダーク・ファンタジー」と賞賛され、撮影・美術メイクアップの三部門を受賞している。
「ネバーエンディングストーリー」「ラビリンス」などのファンタジー好きな私は非常に楽しみにして映画館に足を運んだわけでして。
そして繰り広げられたのは・・・
陰鬱、ぐちゃぐちゃ、血まみれ、残虐、恐怖、夢、そして圧倒的な美

ハッピーエンドだと思う、が、切なさがぬぐいきれない。
たまの休日にふわりと現実逃避してみようか、と甘い気持ちで観てはいけない。
たしかに舞台は外国だし、時代もさかのぼっている。が、異世界に逃避することを許してくれる甘さはゼロ。
観たあといろいろな感情が錯綜した。
果たして自分はこの映画を好きか嫌いか・・・そんな単純な区分けすらできない。
すごいショックを受けたことはたしか。でもDVDを手元に置いておくのは怖いような。

しかしディテールの懲りように陶酔する。画面の暗がりで何かが蠢くような感触を感じるほど。
非常にショッキングだった。でも素晴らしい。
この感情をどう表現したらいいか・・・初めてトムヤムクンを食べたとき、みたいな感じ?
そうです、この映画はトムヤムクンです。
いろんな味が混ざってて、辛くもあり酸っぱさもあり甘くもあり、食べてみないとわからない。
わけわからん木の枝とか変なにおいの葉っぱ(パクチー)とかも、果たして美味しいのかまずいのかすぐ判断できない。
大好物です!とは言えない。毎日だされたらほんとツライ。でもその味が忘れられない、みたいな。
現時点の私にとってはそんな印象です。(ということは、この先やみつきになる可能性を秘めている?)

ファシストの恐怖、堪能しました。
スペインの歴史について全く無知だったけど、パンフ読んでちょっと勉強になりました。
食人鬼(ペイルマン)怖いよ~。これが笑えるなんていったの誰!?
たしかPG12だったはず。おとぎの国がでてくるけど、絶対子供に見せちゃいけません。数週間うなされること間違いなし。

印象的なシーンはいっぱいあったけど、あえてふたつ。

終盤レジスタンスが屋敷に攻め入り、そのどさくさにまぎれてオフェリアは弟を連れ出そうとする。
暗がりの中をそっと移動するオフェリア、何かがおかしいと気づいた大尉が振り返る。
同時に爆音とともに暗い廊下が一瞬照らされる。そこに弟を抱いたオフェリアの姿が、はっとするような明るさで浮かび上がる。

メル姉さんが大尉の元から逃げ出して、山の中を追いかけられるシーン。
はらはらバクバク自分の心臓の音が聞こえた。
「つかまる前に早く自殺してー!」ってあんなに他人の死を強く願ったのは初めてかも。

役者では、オフェリアも大尉もメル姉さんもよかったけど、やっぱりダグ・ジョーンズ。
この中の人すごいなー。

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平日昼下がり、恵比寿の街を歩く人々はみなおしゃれ。
背筋を伸ばして動く歩道の上をすっすっと歩いていく。
たまにはっとするような個性的な人もいるけど、それでもどこか落ち着いている。
自分のスタイルを持っているという余裕かしら。
もうスキニーブーツインは見かけない。ロングカーデも絶滅。
今年の上着はショート丈、コンパクトなトップスに長めの何かをくるくる巻いたりするのがかっこいいのかな?あー勉強になります真似できないけど。
柏に戻ってきて駅構内をのんびり歩く還暦軍団を見て、ほっとしたのは気のせいではない。
あ、でも映画後、ガーデンプレイス内の某バールで食べたパスタ&ワインはいまいちだった。
あれなら柏タカシマヤAGIOの圧勝!

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東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン [本]

リリー・フランキー東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン」を読みました。

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幼き頃の九州での日々。
そして上京してはじめて自分の家をもち、そこで暮らした母との日々。
失われそうになって思い出される数々の出来事を独特の筆致でつづる。
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学生のころは毎週ぴあを買っていた。(もう十数年前になっちゃうんだなぁ)
買うといつも最初に映画欄をめくってリリーのコラムを読むのが慣わしで、あの頃のちょっとした楽しみだった。
それが最近になって彼の姿をテレビで見るようになってびっくり。
こんなマスメディアのどまんなかに来ちゃって大丈夫なのかと。
そういえばおでんくんもヒットしてるし、この小説も本屋大賞とって売れまくってるみたいだしなあ。(おでんくん好きー!娘の幼稚園バッグにはおでんくん人形がぶらさがってる)
と、がぜん興味をもちながらページをめくってみたわけで。

全体的な感触で言うと、たけしくんハイ!を湿らせて長くしたかんじに似てるかな。小説というよりエッセイに近いと思う。
作者独特の天然の面白味がところどころにある。
ちょっと独善的じゃないかなぁ、と感じた文章もあったけど、作者のキャラクターに押し切られてしまった。

正直、ボロ泣きでした。
しょうがないよー。
だって、冒頭からびしびし喪失を予感させつつ物語が始まり、そして予定された死に向かってしんしんと思い出語りは進む。
しかも、ほぼ実話ときた。もう両手をあげて降参するしかない。
これ書くの、苦しかっただろうな。。。読んでるほうも苦しいよ。

人生が掃除機だったり、東京タワーが独楽だったり、感性が独特で面白かった。
大局を卑近に例えるんだな。
そういうセンス、おでんくんにも通じる気がする。

おでん村のおでんたちは、食べられても食べられてもおでん沼から復活してくる。
死のない世界。そこで安心して繰り広げられる喜劇。
でもおでんくんは、いまだ見ぬお母さんを探しつづけている。


クラッシュ [映画]

クラッシュ(2005米)を観ました。
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深夜のロサンゼルス、一件の自動車事故。
その背景では、さまざまな人種の、さまざまな階層の人間がぶつかりあっていた。
傷つけあい、許しあい、みな感情をふるわせながら生きていく。
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人種問題。複雑でやっかいなこのテーマを、よくここまで消化したと思う。
黒人と白人だけじゃなく、メキシコ人、中国人、アラブ人、さまざまな人種間の偏見が描かれる群像劇である。
話が方々に飛ぶので、あれ、あの車誰のだったっけ?とか、途中わからなくなったり。(注意力散漫な私)
総じてビターなんだけど、ほんの少しマイルド、その加減が現実感があっていいかも。

いろんな民族が入り混じってる環境って、こういう気の使い方しなきゃいけないんだね、大変だなぁ、と愚鈍に感心しました。
でも、これからさき日本もどんどん外国人が増えて、多民族国家に近づいていくって予想もあるし。
自分の子供がいまの自分と同じぐらいの年齢になる頃、30年後とかになると、日本社会で必要とされるモラルもいまとはかなり違ったものになっているような気がします。

映画エピソードを自分なりにまとめてみて

善意が善意を呼び起こす。
でも善意が転じて災いをもたらしてしまうこともある。
けして起こってほしくないが、確率的にどうしても起きるのだ。まるで自動車事故のように。
悪意は悪意を呼び起こす。
でも悪意が幸いにしてその形を成さなかったとき、それは善意へとつながる。

みたいなことを感じました。
(んー、どうもわかりづらい。うまく文章にまとめられないなぁ)

ドン・チードル、ホテルルワンダの人だ。顔に味があるってかんじ。
マット・ディロン、久々にみたー。もう立派なおっさんだぁ。この役は良かったね。


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